ふたつのエビスベンジ(ヂ)ン


本題の前に。ネットで調べるとNTベンジンが臭う臭いみたいなのを何故かよく見るのですが、サイト作者の感覚だと昔の純正ハクキンとほぼ同等で、むしろ今の指定NTのほうが臭わないくらいだと思います。昔から使っている人は似た感想の人も(ネットでは)いるようです。今でも指定エビスよりは少し臭いはするかもしれないけれど、他社カイロ用ベンジンよりは臭わないと思うのですが。
何故指定NTだけそういう意見がいっぱい出るのか。
サイト作者の思うに、これはネット特有の現象なのではないかと。
ネットでハクキンカイロを買うような人は、すぐに指定ベンジンが2つあることが分かるし、買うならどちらかを一緒に買うでしょう。ただ、店頭で買ったとき指定ベンジンが売っているとは限らないし、次に買うときにまた別の指定ベンジンを売っている店に行くとも限らない。しかもネットにそれほど興味がないのでネットで意見することもないし、意見しても使っているベンジンが他社製も含め人によりいろいろなので意見もバラける。でも、ネットの人は2種ある指定ベンジンだけをほぼ確実に買うので、その片方にだけ極端な意見が集中するのでないか、と。

で、本題です。
ハクキンカイロ指定エビスベンジンを製造しながら、指定でないカイロ用エビスベンヂンを売り続けているっぽい恵美須薬品化工
そもそもこの会社、ホームページを持っているのにカイロ用ベンジンのことは全然書いてないし、でも、

前からカイロ用ベンジンは出していた会社なのです。いろいろ謎すぎます。


今回はハクキンカイロ指定エビスベンジン(中央)と、ハクキンカイロ指定ではない、特製カイロ用エビスベンヂン(右)の違いについて紹介します。

で、この二つ、違いはあるのか、というと、結構ありました。たぶん中身は別物だと思います。
試しに新品状態で重さを計ったら、はっきりと違いがありました。

ハクエビスベンジンエビスベンジン
ハクキンカイロ指定エビスベンジン
特製カイロ用エビスベンヂン
特製カイロ用エビスベンヂン


見たところパッケージの仕様は同じだし、それに一つのメーカーがカイロ用に6gも重さに違いのある容器を使うとは思えません。指定エビスは比重が低く(0.711)、揮発は遅いです。無指定エビスは比重が高く(0.732)、揮発は指定エビスより少し早いです。
ここも謎なのですが、石化燃料ってだいたい、比重が高いものは揮発が遅く、低いものは早いのですが、エビスはこの一般則から大きく外れる謎の原料なのです。似た性質を持つ(比重が低く揮発しにくい)カイロ燃料は、Zippoオイルがありますが、海外で製造されているZippoオイルと指定エビスベンジン、いくら何でも同じ物ではありえないのですが、似た製造工程で製造されている可能性はありそうです。
では、無指定エビスと指定NTの差は?というと、指定NTのほうが比重が高く、揮発は若干しやすいです。
おおざっぱにまとめると、揮発しやすさは、 指定NT>無指定エビス>指定エビス
比重は大きい順に、指定NT>無指定エビス>指定エビス です。
においは揮発しやすい指定NTが多く、次が無指定エビス、そして指定エビスが一番少なくなると予想され、逆に点火のしやすさは逆に指定NTが一番良く、次が無指定エビス、指定エビスの順になりそうです。
ただこれはこの3種だけを比べた結果です。指定NTはこの3種の中ではにおいが多いかもしれませんが、他社製カイロ用ベンジン等と比べると、においは少ないほうだとサイト作者は感じています。

持ちは熱量はどれもあまり変わらなそうな気がするのですが、何しろふたつのエビスベンジ(ヂ)ンの性質が、一般的な化石燃料とずいぶん違うので、比べたくてもこれだけの結果だと比べられないというのが正直なところです。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です