カイロにも使えるその他燃料


これまで「カイロ用」と銘打ったベンジンやライター用オイルを紹介してきましたが、今回は「カイロ用」とは銘打っていないけれど、カイロにも使用できる燃料類を紹介します。

ホワイトガソリン、リログイン、ENEOS CS揮発油 あたりがこれに当たります。

ただし、これらの燃料類は、そもそもカイロに使用されることを想定して作られていません。なので、カイロに使うと、ロットによって使い心地(持ち時間やにおいなど)が変わる可能性があります。たとえばリグロインは規格があるので、製薬メーカーは当然その範囲内のものを製造するわけですが、リグロインの比重が一番低いものはホワイトガソリンと同程度で、一番高いものはカイロ用ベンジンと同じくらいです。どちらにしてもカイロ用として使えないことはありませんが、メーカーやロットによって使い心地が大きく変わる可能性があることは念頭に置いたほうがよいでしょう。
サイト作者が使用した奥田薬品リグロインは、調べた限りの性質がカイロ用ベンジン特に指定NTベンジンとほぼ同じでした。奥田薬品は別にベンジン(カイロにも使えます)を出しているのに、どうしてそう銘打ってないリグロインのほうが指定ベンジンに近いのか不思議です。ただし、人体に刺激の強い成分とかをどれくらい除去してあるのか分かりません。また、今回たまたまカイロ用ベンジンと似た性質のロット品が手に入っただけで、別のロットも同じ性質だという保証はありません。日本薬局方で決まっている「リグロイン」の規格におさまるものを作る義務はあっても、全部のロットを全く同じ性質にしなければならない義務はないからです。

その他、CS揮発油は東工薬特製カイロ用ベンジンと成分は全く同じであると考えられるのでおすすめできます。が、前回説明したとおり、18L単位での販売になるし、扱い店も極端に限られます。

そのほか注目なのは、コールマンホワイトガソリンエコクリーンです。15年前に調べたときの性質は、ジョイフル本田ホワイトガソリンとそれほど差はなかったのですが、今回調べたエコクリーンは前回のものとは全くの別物でした。
具体的には、ジョイフル本田ホワイトガソリンとは性質がかなり違い、むしろ、奥田薬品ベンジンなどのカイロにも使えるベンジンに、さまざまな性質がとてもよく似ています。
これもまたロットが変わってしまうと話が変わってしまうかもしれませんし、使い心地とかを詳しく調べたわけではないのですが、注目の製品です。CS揮発油などと違い、1Lや4Lで買えるのもメリットです。また、この製品も刺激の強い成分を除去していることを売りにしています。

においは少々強くてもいい、持ち時間も発熱量も少し低くていいというならば、やはり18L単位でENEOSホワイトガソリンを買うのがリットル単位では安価になりそうです。ただ、どうせENEOSのガソリンスタンドでカイロ専用に買うなら、少々高くなってもCS揮発油のほうがよさそうです。
以前はアウトドアショップなどで、独自に1Lや4Lでホワイトガソリンを売っているところがありましたが、最近は極端に減ったようです。ネット通販サイトを見ると、まだ数種くらいはあるようですが。当サイト作者が使用したジョイフル本田ホワイトガソリンは、THEホワイトガソリン的製品で、性質も15年前に調べたときとほとんど変わっていないようでした。価格はコールマンより若干安価ですが、カイロ用として買うなら、コールマンのほうがよいかもしれません。

そのほか、200L単位でしか売らないゴム揮発油とかで、ひょっとするとカイロにも使えるかも?しれないくらいの性質のものはあるのですが、さすがに試しに買うわけにはいかないので省略します。

ENEOS以外の石油元売り製品だと、出光ダフニーアルファクリーナーLという製品は、製品安全シートに記載されているデータが、かなり他社カイロ用ベンジンに近いので注目しています。これは18L単位で買えるようです。この製品の特筆すべきところは、合成炭化水素系洗浄剤であること。つまり、原油を分留して作られる製品ではないので、元々刺激性の強い成分が入っていないことです。実際、低毒性、低臭気を売りにしています。ただ、引火点が-12℃とかなり高いのが少し気になります。南極とか真冬の北海道の野外とかだと、点火しにくかったりするかもしれません。(その前にカイロに使えるかのほうが謎なのですが)


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