左:9本羽根 | 右:11本羽根 | 側辺に穴のある機種 ※穴の位置と大きさは機種により大きく異なります |
古いハクキンカイロに最新型の火口をつけると、火口の性能が良すぎて過熱する可能性があります。
具体的には、赤函、青函などの孔雀の羽が11本の機種や、サンパッド、戦前のステンレスモデルなど、フタの左右脇に穴が開いている機種がこれにあたります。
現行モデルを使うときでも、たとえば、ライダーの方などは、空気の流入量が多すぎて、カイロが過熱することがあります。
この場合、フタの穴に耐熱アルミテープを貼ってふさぎ、発熱量を調節します。
この方法は、ハクキンカイロ株式会社公認の対処法です。(2024年1月追記)ただし、ハクキンカイロの指定は「耐熱テープ」になっています。
参考のため、現行モデルの穴の数は、
(1)上辺の穴は4個 (2)側辺は左右ともに0個 (3)クジャクの羽根は表裏ともに9枚
です。だいたいこれに合わせてふさげば、現行モデルと同じような使い心地になるはずですが、機種により個体により最適なふさぎ方は変わるので、いろいろ試してみてください。火口の直近の孔雀の胴体部分をふさぐかどうかで穴の大きさ以上の大きな差があるようです。
写真は、終戦後の輸出用モデルです。フタの左右の側面の穴をほぼ全部ふさぎ、孔雀の部分もかなりふさぎました。反対側の面もほぼ同様にふさいであります。
上辺の穴も現行モデルより多かったので、反対側から1つをふさいであります。当サイト作者は耐熱性のない家庭用アルミテープを使用しましたが、耐熱性が気になる方は耐熱アルミテープをご利用ください。
穴をふさぎすぎると発熱量が足りず、立ち消えしたりあまり暖まらなかったりします。逆に穴を減らす量が足りないと、過熱したり早く反応が終わりすぎたり、火口の劣化が早まったりします。
また、はがすとき、テープののり部分が思ったより跡になって残ります。また、メッキがはがれかけている場合、はがすときにメッキもついでにはがれてしまいます。
そのほか、フタの内側にホコリがたまりやすくなりますのでこまめに清掃することをおすすめします。
当サイト作者が使用したアルミテープは、ニチバンAL-50という50mm幅の耐熱でない家庭用アルミテープです。貼る場所の調整のため、最初のシーズン中に数回、張り直しは行いましたが、その後は2シーズン目開始から貼り替え等を行わず断続的に19シーズンほどずっと使ってきましたが、特に耐久性に問題はありませんでした。
発熱量が多少多くなる、というのと、少々早く燃料切れになる、という点に目をつぶれば、実はこんな細工をしなくても、サイト作者はあまり困りませんでした。ただし、モデルによっては(特に戦前モデル)、最新火口をつけるとかなり過熱しますので、本格的に使用する前に念のため確認をしてください。
コンパクトの場合、内側からアルミテープを貼るとよいと思います。
見栄えを考えると、通常モデルも内側から貼ったほうがよいかもしれません。
なお、ハクキンカイロは、熱すぎるときはタオルなどでくるむ、という対処法もすすめてもいます。
このほか、タンクのクチにアルミ箔をはさむ方法もあります。こちらの方法はハクキンカイロ非公認です。