Zippoの米国本社が2010年春に突如、ハンディウォーマーをモデルチェンジしたという話をZippo2010春モデルのページで紹介しましたが、それにだいぶ似ていて以前から売られていた製品をやっと部屋の中から発掘しましたので紹介します。
2006年頃には日本で既に売られていました。日本での発売元はサカイトレーディングで、同社サイトにも扱っている旨の表記があります。ただ、輸入業者らしく、製造元は別のところのようです。写真にはうまく撮れなかったのですが、フタの一番下の所にロゴマークのようなものがついていています。「LAMP」という文字とその上にランプのような絵があります。海外では別の名前でほぼ同じ仕様のものが売られているようですが単なるそっくりさんなのか同じ製造元のものなのかははっきりしません。ロゴで見分けがつくかもしれません。
日本版はおおざっぱに分けて前期版と後期版があるらしく、細部が変わっているようです。写真は前期版です。恐らく2007年か2008年頃に入手したものだと思います。
後期版のものは、フタの模様などが変わっているようです。
不思議なのは、説明書が二通ついていたことです。大きなものが箱の外に別添でついていて、箱の中にさらに小さく折りたたまれたものが入っていました。中身の表記などは微妙に違います。
そしてあえて、Zippo2010USAモデルと並べて撮ってみました。タンクのクチに網があるのがこれら2つの製品の特徴です。ただ、それ以外は何故か何もかもがそっくりです。袋に至っては、白い珠も、布地の色や手触りも、ひもの材質も、ひっくり返したときの縫い目まで(これは写真には入れてません)そっくりで、取り違えそうになりました。また、ビニールの袋もほぼ同じ(というか素人には識別不可能)ものが使われています。カップは色が違い、表示も少し違います。ZippoのほうはZippoのロゴが付いています。
タンクのクチ部分
火口をひっくり返したところ(左がZippo、右がi-HOT)
角度が違ってしまったのでだいぶ違うようにも見えますが、実際にはほとんど同一形状でした。
製品自体の仕様は、i-HOTはカップ1杯で13〜20時間保温、Zippoのほうがカップ1杯で12時間保温です。
i-HOTのほうは、入れる燃料が少ないと点火できないとか、着火に失敗するときは上下逆さにしてオイルをタンク全体になじませろとかいろいろと細かい能書きが箱の外に添付の説明書に書いてあります。箱の中の説明書にはそういう表記はありません。
(追記)このほかに、また別バージョンの注意書きのあるロット品もありました。
そっちのほうは、燃料は多すぎても少なすぎても点火しない、点火しないときは、火口を外側にしてカイロを振り回せ、とか、いろいろと注文が多い上にかなり大胆なことが書いてあります。火口にベンジンを行き渡らせるためにそうするっぽいです。このロット品にはそういう記述はありませんが、それがつく前のロット品なのか、そんなことをしなくても済むように改良されたロットなのかはよく分かりません。
日本に限らず、世界各地にはこんな感じのベンジン式カイロが10種類以上出回っています。ワンシーズンであっさり消え去ってしまうものもあれば、何十年もやっているらしいメーカーもあります。当サイトではそれらのすべては到底網羅できませんが、この2つは似たもの同士ということで紹介してみました。