正式名称はハクキンカイロスポーツ用Sです。または、ハクキンカイロSスポーツ用と書かれることもあります。(2004年現在、ハクキンカイロのサイトでは「ハクキンカイロ
sport」と表記されています。2003年までは「スポーツ用S」でした)
現行のHAKKIN換火口、STANDARD用ベンジンカップ、袋が使えます。カップ3杯(37.5ml)で24時間保温の高温モデルです。この機種は、手でにぎって使うモデルで、通常モデルのような腹巻きやカイロベルトに入れて使う使い方は奨励されていません。
右がスポーツ用Sです。左は、Zippo2002年モデルに、BMのフタをつけたものです。実際にはこの左のようなモデルは存在しません。大きさの比較のために掲載しているものです。
図のとおり、大きさはBMにかなり似ていることが分かります。穴の形状もBMに似ています。厚さだけはBMよりかなり厚いです。
フタと火口部分です。
フタの5つの穴のあけ方も、BMに比較的似ています。
販売中は、点火芯付A火口がついていました。
図のように、本体だけで立てて置くことができます。(BMや3R、PEACOCK、STANDARDではできません)
はっきりしたことは分かりませんが、点火芯付A火口がついていることから、1971〜1996年のいずれかの期間に製造されていたモデルらしいということが分かります。結構厚みがあるのも上から見ると分かりやすいです。
(追記)当時の雑誌広告などから、1968年発売であることが確認されました。
初期のスポーツ用S説明書には、対応する火口は「S火口」である、という記述があります。これらの記述から、点火芯付A(1969年発売)よりもスポーツ用S(1968年発売)のほうが先に出荷が始まり、点火芯付A火口初期型は当初S火口と呼ばれていたことも判明しました。スポーツ用S専用に設計されたS火口の具合がよかったので、レギュラーモデルも同じ火口へ転換したのでしょう。
また、1990年代後半に出荷された、最終期の点火芯付Aにも、併売モデルとしてスポーツ用Sが載っていますので、レギュラーモデルが点火芯付Aから3Rに替わる1997年頃までは現行モデルだったようです。
ベンジンカップは現在のものと同じ90度回転型カップがついています。容量は点火芯付A/STANDARD用と同じですが、カップ3杯で24時間持続でした。32.5mlで24時間保温ということになり、大変に燃料を多く使うモデルであることが分かります。説明書にも、高温になるので、医療用にはAかminiを使え、という指示もあります。
2004年7月、在庫品のスポーツ用Sがハクキンカイロの直販サイトのみで限定再販されました。(既に完売)この2004年以降出荷版には点火芯付A火口ではなく、3R火口がついています。(追記)2009年7月2日から、またまたスポーツ用Sのアウトレット販売をやっています。今回の販売品は、箱なしで説明書は現行モデルのものがついていて、現行モデルと違うところの注意書きの紙が入っています。もちろん火口はPEACOCK火口がついてます。
火口の寿命はレギュラーモデル(点火芯付Aや3R)に比べると短くなります。高温発熱させるため、火口の痛みも早いのでしょう。連続使用すると1シーズン持たないようです。