きとうPEACOCKコレクション(1)(限定公開)


※この投稿及びこれに続くきとうPEACOCKコレクションに関する投稿は、数週間ないし数ヶ月以内に非公開にします。

きとうひろし氏について

世界的なジッポーライターのコレクター、故きとうひろし氏が、晩年、ハクキンカイロを熱心に蒐集していたことは、あまり、というか全く知られていません。
今回はそのきとう氏が蒐集していたコレクションについて、そのコレクション品の中からいくつかを紹介しながらお話します。

そんなジッポーライターのコレクターが何故、ハクキンカイロを集めるようになったのか。まずはそこからお話しいたします。

じれったい。そういう能書きは後にして、さっさとそのコレクションとやらを見せろと言われそうですが、実は、サイト作者もこれをどう紹介したものか、よく分からないのです。
きとう氏が亡くなって10年以上になりますが、このコレクションの話をすることはありませんでした。理由はいろいろあるのですが、一番の理由はどう紹介したらいいのか分からなかったこと。
それと、無用なトラブルを避けたかったというのもあります。
けれど、10年以上も置き去りのコレクション。できれば、何らかの方法で有効に活用したほうが、氏も喜ぶように思うのです。
ただ、このコレクションの活用方法が全く思いつきませんでした。カイロの資料館や博物館みたいのがあればそういうところでもとは思いますが、今、日本にはそんな資料館はありません。
もし何かよい方法を思いついた方はコメントかメールをお願いします。

きとうPEACOCKコレクションより

きとうひろし氏とハクキンカイロの出会い

きとう氏とハクキンカイロの出会いは、2002年のZippo Handy Warmerの発売にさかのぼります。
とはいっても、きとう氏のコレクションのメインはライターです。それに、Zippoのロゴをつけたライセンス商品は、それこそ星の数ほどあります。その中で何故、きとう氏がハンディウォーマーに特に興味を示したのか。
氏の話では、まずそれが、ジッポーライターと同じ真鍮製で、燃料が共用できる、ということ、そして、調べていくうちに、ジッポーハンディウォーマーのおおもとがハクキンカイロであることが分かったこと、そして、ここからが重要なのですが、
ジッポーよりも古くて(←ここがかなり重要)、なおかつ、ジッポーより前から永久保証(当時のハクキン公式サイトの表現は「永久使用」)であることでした。また、MADE IN JAPANであることも氏のコレクション魂をくすぐったようです。これだけのものが?MADE IN JAPANで?1800円?(※当時のハクキンカイロ3Rの定価。税別。なお当時は税込み1890円)しかも永久保証というところに驚かれたようです。Zippoのコレクターなので、同じように真鍮や脱脂綿を使っている(しかもハクキンカイロにはプラチナも使われている)ものがこの価格では大変に安いというのは分かっておられたようです。
いくら古くていいものでも、今使えないものだと、コレクターはそれほど興味を示さない。けれど、ハクキンカイロは古いモデルでも使用できるし交換部品も供給されている。そこがコレクター心をくすぐるのだ、そんなことを言っておられたと思います。

きとう氏のコレクション品(一例)

これから何回かに分けて、きとう氏のコレクション品の中から、いかにもきとう氏のコレクションらしいと思えるものを少しだけ紹介することにします。今回はこれです。この中にも今まで紹介しにくかった理由が複数含まれているので、そちらも説明します。
氏はコレクション品をこのようにビニール袋にいれて保存していました。また、それぞれの個体について、熱心にメモも残しておられました。見えにくいですが、この袋の場合、蓋に袋をかぶせ、さらにその袋をタンクが入った袋で包んでいます。
このビニール袋に入れておくという整理方法も当サイト作者にとっては困難の一つだったのですが、そちらはこちらに置いておいて、このメモ書きが今まで公開をためらっていた理由の一つです。
氏はネット等で購入した際、日付や価格などこと細かくメモ書きで残していましたが、そのメモの中に、その品をどこの町の誰から買ったのか、ということもまた、記録していたのです。公開するとなると少なくとも人名部分はこの画像のようにひとつひとつごとに消していかなければならない。もちろんメモ書き全部を見せない等の手段もありますが、それではコレクションの魅力が半減してしまいます。
さらに困ることがあります。氏のメモ書きの内容、たとえばこの品に書いてある年号は「1969/70年初期型」ですが、点火芯付Aが出たのは1971年のはずです。もっと困るのは、これが氏の勘違いなのか、氏が独自に調査をした結果、ハクキンカイロの公式サイトとかの記述が間違っていて、本当に1969年型なのかが、かなり詳しく調べないと、簡単には分からない、ということです。
出荷年を1年単位で同定しようとするのは、さすが刻印で製造年が分かるZippoライターのコレクターだなあと思います。ただ、ハクキンカイロのほうは製造年の刻印とかがあるわけではないので、実際には1年単位での同定はかなり困難です。
最初から故人へのツッコミで始まって申し訳ありませんが、これから紹介するコレクションについても、メモ書きの内容、特に年代については参考程度に見るようにしてください。氏もそのことは認識していたようで、あとから朱書きで年代を書き直しているものも結構ありました。また、昔の当サイトの記述をそのまま信じ込んでしまっていて(要するに当時の当サイトの調査不足なのですが)記述が間違っているものもあります。これについては次回以降に紹介します。

(追記)後半のメモ書きの説明部分を少々書き換えました。