きとうPEACOCKコレクション(10)


今回も書き忘れたことを1つ2つ。以前書いた気がするのですが書いてなかったみたいなので。
きとう氏がハクキンカイロに興味を持った理由がZippoハンディウォーマーの発売だったと書きましたが、この連載ではZippoハンディウォーマーが出てこなかったのは何故か。というと、コレクション内にはそれほどたくさんハンディウォーマーがなかったのと、当サイトで既に紹介したものが主だったためです。あるいは、ハンディウォーマーのコレクションは別にあったけれど、「Zippoのコレクションの一部」として、他のコレクターの方にひきとられていったのかもしれません。

もう1つ。当サイトに掲載しているカイロ類。きとうPEACOCKコレクションのものを使用したものとかが結構あるんじゃないかと思われている方もいらっしゃるかと思いますので念のために書いておきますと、2023年3月以前の当サイトで掲載したものの中に、きとうコレクションは含まれていません。ただし、きとう氏から提供していただいた情報が元になっているところが1つあるので、それをご説明いたします。

アメリカで販売されていたベンジン式カイロです。販売業者の名は記載されていますが、製造元に関する情報はありません。(説明書類にもありません)どちらも同じ販売業者のもので、時代的にもほぼ同じ時期のものなのですが、不思議なことに、右のものはハクキンカイロ(矢満登商會)が製造したOEM品、左のものは全く関係ない他社が製造した互換機です。なお実際の販売時期は、左のもののほうが少し古い時代のようです。
右のものはどこにもハクキンカイロらしい記述がないし、フタの模様も孔雀でないし、説明書も完全に新しく作り直してあるので、ぱっと見ただけではハクキンカイロ(矢満登商會)製だということが全く分かりませんが、きとう氏は独自に調べて、右のものだけがハクキンカイロ(矢満登商會)製だということを突き止めていらっしゃいました。なので、右のものはハクキンOEMということで、当サイトでも紹介しています。
ただし、こういう、どこにも製造業者名のない製品に関しては、本来はサポート等は製造業者ではなく、販売業者が行うものです。なので、サイトのほうにも、問い合わせはハクキンカイロにではなく、販売元にするようにしてくださいという断り書きを入れてあります。が、その後、ハクキンカイロ公式サイトに、この業者へ製品供給していた旨と、この製品のパッケージがわりとはっきりと出ている写真が掲載され始めたので、この製品に関しては、ハクキンカイロ製であることは公式に公にしていい情報になったのかもしれません。

どうしてほぼ同時期に販売されていた製品のOEM元が異なるのか、また、右のものがハクキンカイロで、左のものがハクキンカイロとは無関係ということをどうやって調べ上げたのか、サイト作者も分かりません。どうやって調べたんですかと直接お聞きしたこともあったのですが、きとう氏は笑って答えてくれませんでした。ただ、フタの模様が何か登録か何かされていて、その情報を元にたどったようなことは言われていました。そもそもその登録情報も、一体どうやって調べたのかとも思いますが、左のものも右のものもフタの模様の登録者は矢満登商會でもハクキンカイロでも的場恒三でもない個人なので、きとう氏がそこからどうやってハクキンカイロまでたどりつけたのか、それは今となっては永遠の謎のままです。

左のものは中身のない空き箱で、元々空き箱のみで販売されていたものを購入されたようです。左のものについていた紙は説明書ではなくてペンシルバニア州の狩猟許可証か何かのライセンス証書で、氏はそちらの許可証に興味があったか、あるいは許可証に日付が入っていたので、それがカイロの製造時期の同定に使えると考えたかのようです。この許可証を重要なものと考えていたことは、わざわざ段ボールの枠の中に入れていたことでも分かります。なおこの箱に関しては、(きとうコレクションにしては珍しく)箱と一番左の枠の両方がセロハンテープで元々連結されていました。一見、全く無関係なものに見えるので、一度別々になるともう相手が見つからなくなると思われたのかもしれません。

右のものには(つぶれててほとんど読めませんが)メモ書きにA火口と書いてありますが、もちろんこれは当時の当サイトの記述がそうなっていたためにきとう氏の表現がそうなっているだけで、実際についていたのはNSB火口(触媒がガラス繊維で巻いてあるもの)でした。