「パソコンで音楽まるわかりっ!」という派手なキャッチフレーズがど真ん中で踊るこの雑誌の表紙の右下に、ひっそりと「ロングラン・ブランドの条件 ハクキンカイロ」と書いてあったのを、そしてそんな雑誌が出ていたことを、サイト作者は知らずにいましたが、前述したBS朝日の番組で紹介されていたので知ることになりました。
原本を閲覧してみたいと思ってたのですがこういうトレンドを追う系の雑誌は所蔵してない図書館が多く、とってはいても数年後に廃棄とかいうところが多くて難航したのですがやっと見られたのでご紹介します。
この雑誌の的場社長インタビューによると、いきなり、初代的場仁市氏は大阪・船場の繊維問屋の番頭だったとあっさり書いてありました。サイト作者は全然違う調べ方をしてたのにもう10年も前の雑誌に普通に書いてあったとかがっかりです。
このほか注目の内容は、最初期モデルはよくわからなくて白金を多めに使いすぎていたから高かったみたいな書き方なのですが、ちょっとこれはいろんな意味でちょっと気になるというか、もう1つ、初期は持ち時間が5時間だったのが10時間24時間と改良で伸びていったというのですが、当サイト作者の知る限りだと5時間モデルとか10時間モデルとか、いくつものモデルが市販品としてほんとに存在したのかなと思います。火口だけ性能がどんどん上がったのかもしれませんが。
あとは戦災で焼けたあと朝鮮特需で息を吹き返した話はあまり出てこないエピソードかと思います。
初めて聞いた話だと、ナショナル(今のパナソニック)がナショナル黄金カイロを新発売したときのエピソード。ナショナルだから電気式だろうと思っていたら、電気を使うのは着火のときだけで原理はそっくりハクキンカイロと同じだった。それを知った先代的場恭三社長は熱を出して3日寝込んだというのは初めて聞きました。ハクキンカイロを抱いて「あったかいのう」と言って死んだとかいうエピソードも含め、二代目恭三社長にはこんなドラマチックなエピソード、ほかにも隠れているのかもしれません。
新発売当初、全国のナショナルショップという強力な販売網を持つナショナル黄金カイロ相手ではハクキンは勝てないと考えていたようですが、意外にも、ナショナルはそれほど脅威にはならなかったようです。
あと、使い捨てが出てから会社はダウンサイジングの一方、って、雑誌で4ページも特集ページをとってもらってる会社の社長が言うような内容じゃないことまで結構はっきり言ってます。
ハクキンカイロの製品自体はいくらでも量産できるんだけど、心臓部の触媒だけはどうしても量産が利かないので、冬場になるとどうしても製品のタマが不足するとも言ってます。
気になるのはこの時点で触媒の作り方を知っている社員は社長も含め3人しかいない、触媒を作っているところは外部の人間に見せたことはない、という話で、最近は社長以外は知らないみたい言い方だったっぽいので、残りの2名の社員は退社されたのか、あと以前も言ったとおり、本当に社長しか知らないんだと、社長に本当にもしものことがあったら大変なので、何らかの形で技術が絶えないようにしておいていただきたいと思います。
でも何でどこもハクキンカイロよりも効率のいい白金触媒を作れないんでしょうね?
ハクキンの触媒なんか引く手あまた、多少余分に作ったとしても工業用にすぐ売れるんだから、多少多めに作っておいてもよさそうですが、それでも量産できない、何か製造工程に長期間プロセスみたいのがあるのかなあとも思いました。
もちろん、原料の白金は投機にも用いられるので、不用意に大増産して白金価格が下落すると大損になるって理由もあると思います。
あと、熱量は使い捨ての13倍はしっかり書いてあります。
※BS朝日の番組の記事で、TOKYO JAPANと書いてある箱がわりとアップで映る話をしましたが、その後見返してみたらこの箱の元ネタはハクキンカイロの100周年記念動画でした。