燃料関係いろいろ(2)


前回、燃料の質はここ数十年でだんだんに上がっているという話をちょっとしましたが、20年前の燃料と現代の燃料を横に並べて性能を比べることは実質的にできません。ベンジンは経年劣化するので、20年前に買って未開封でとっておいたからといって、今使ってみて20年前と同じ性能を示すわけではないからです。

ではどうして20年前よりも性能が上がっているといえるのか。サイト作者が経験できた時代つまり1980年代から2026年までの間の話でいうとまず2005年頃に、日本の化石燃料は一斉にサルファフリー(硫黄分ほぼゼロ)になりました。それ以前から日本には高度な脱硫技術があって、大部分の硫黄は取り除いていたのですが、環境規制の高まりによって、もう全部ほぼ完全に脱硫しちゃえということになって、大手石油会社が出荷する化石燃料すべてがサルファフリーになったのです。
硫黄分が含まれるとどうなるのかというと、綿を痛めるし火口の寿命も短くなるし、袋も痛みが早くなります。もちろんにおいも強くなります。
それ以前からカイロ用燃料は硫黄分はかなり低減されたものを使っていたと思われますが、そもそも元売りがサルファフリーしか出荷しなくなった時点で、硫黄分を含む成分が入り込むこともなくなったのです。
2004年まで硫黄分を含む燃料が出荷されていた主な理由ですが、ハイオクガソリンは硫黄が入ってないとどうしてもオクタン価を維持できなかったのが、技術革新でサルファフリーでハイオクのガソリンを作ることができるようになったからのようです。

もう1つはやはり2006年頃ですが、ジッポーオイルの原料がそれまでの重質ナフサから合成イソパラフィン系炭化水素に切り替わりました。別の場所にも書きましたが、においが全く違います。変更された理由は公表されていないと思いますが、たぶんこれも環境対応だと思います。これは当時タバコを吸っていた方がかなりはっきり感じたと思います。それまでのジッポーオイルはちょっと比重が重くてカイロだと反応しきれず残ることとかあったのですが、合成イソパラフィン系炭化水素になってからそういうことはなくなりました。ただ、重質ナフサ時代よりも揮発しやすくなってオイル注入の手間が増え、タバコ吸いの方々には不評でした。そのせいかどうか、その後わりとすぐ、2008年頃に今度は成分が「ライター用オイル」に代わりました。合成イソパラフィン系炭化水素よりは以前の重質ナフサに近いにおいに戻ったようですが、以前の重質ナフサとは成分が異なるようです。なお、ジッポーオイルは全量がアメリカ産です。

これ以外にも、このくらいの時代に、コールマンホワイトガソリンが、コールマンホワイトガソリンプラスワンに代わり、さらにコールマンホワイトガソリンエコクリーンになりました。コールマンのホワイトガソリンは、日本語表示のものは日本製です。そもそも元売り各社がクリーンな燃料しか出荷しなくなったので、コールマンのものもクリーンになった、とも考えることができる気がします。

じゃあ、燃料の品質向上はこの2005年のサルファフリーのことなのか、というとさらに2020年代くらいにもやっぱり大きな変革があったように(サイト作者は)思います。それについてはまた次回に。


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