今までにもちょっと書いてきましたが、ハクキンカイロ点火芯付Aの発売年は、公式サイトに掲載の1971年説のほか、1969年説がありました。
そんな話あったっけ? 当ゲストブックを未来の時代に見ている方はちょっと不思議に思われたかもしれないので、ここで未来の人たちに宛ててちょっとご説明をしておきます。
当サイト作者がこの記事を書いている2023年5月現在、今掲載中の記事のほかに、期間限定公開の記事を少し掲載していました。1969年説はそちらの記事でちらりと話が出てくるのですが、今皆さんが見ている時代にはそちらの記事は予告通り掲載を終了しているので、突然、1969年説が出てきたように見えるのです。
さて話は戻ります。この連休、サイト作者は図書館にいっていろいろと調べてきました。ハクキンカイロにとっていい話もあれば楽しくない話も出て来てしまったのですが、そちらの話はもっとあとですることにして、点火芯付Aの発売年を探る旅のほうです。とはいっても、当時の記録とかそれこそ広告をあたるしかないのですが、何故かハクキンカイロはこの時代、新聞広告をほとんどやっていなくて、調査は難航しました。
能書きはいいから結局結論はどうだったんだというと、発売年は1969年でした。「山と渓谷」1970年1月号に、1ページの広告が出ていて、(この時代、山と渓谷に1ページ広告出すとか、結構ご立派な企業だけです)そこにちゃんとハクキンカイロ点火芯付Aが≪新発売≫の文字付きで出ています。あの特徴的な火口に火をつける絵も載っています。雑誌の発売日はたいてい前月ですから、1969年12月の時点でハクキンカイロ点火芯付Aがあったのは確かです。
サンパッドも新発売扱いで載っていて、ハクキンカイロ的には同時期に発売したもののようです。
実際の広告もお見せしたいところですが、まだ著作権の保護期間が残っている時代のものなので割愛します。「山と渓谷」ならば、図書館とかでも比較的保存されていることが多い雑誌だと思いますので直接目でお確かめください。
さて。「火口」のよみにしろ、点火芯付Aの発売年にしろ、続々とハクキンカイロ公式と微妙に違う事実が見つかってきてしまう。できれば当サイトも、公式は違うとか、なんか公式に喧嘩を売るみたいなことはあまりしたくないのですが、どうしてそういうことになるのかいろいろ当サイト作者もいろいろ考えたのですが、やはり21世紀初頭に大幅に会社の規模を縮小して、いい感じの言い方にすると多角化経営をやめて身の丈に合った規模の会社にした結果、大昔の物とか大昔のことをよく知っている人がいなくなってしまったからなのではないかなあとまた思いました。100周年動画が社長の一人語りになっているのも、あるいは同じ理由なのかもしれません。
2023年5月に見ている方へ。来週は連載の続きをやりますが、いろいろ調べて新たに分かったこととかもあるので、再来週はまたこちら側のネタになるかもしれません。