カイロ用ベンジンをお使いの方へ


よいこはおとなのひとにこのぺーじをよんでもらって、そのおとなのひとといっしょにつかおうね。


カイロ用ベンジンをお使いの方に、誤った容器の取り扱い方法をされている方がいらっしゃるようなのでご説明いたします。

現在日本国内で販売中のカイロ用ベンジン(エビス、NT、奥田、小川化工)に共通です。東工薬は前回紹介しました。

これらのメーカーのベンジン容器には、容器の首のところに、リング状に広くなったところがあります。
ベンジンを注いだ後などは、容器上部にある注ぎ口を上から見て時計回り(右回り)に回して締めます。この際、注ぎ口の底の部分と、リング状に広くなっているところが、ほぼぴったり接触します。(写真1)

写真1 閉まっている(close)

もし注ぎ口とリング状に広がっているところに隙間があれば、容器は閉まっていません。(写真2)この状態だと、傾けたときに中身が出てきます。

写真2 開いている(open)

栓を閉めたあと、シンクのような、内容物がこぼれても飛び散る心配がない場所で容器を傾けてみてください。もしそのとき、中身が出てきたら、きちんと栓ができていません。なお万一中身が出てきてしまったら、シンクを大量の水で洗い流すなどして、こぼれたベンジンが発火することがないようにしてください。

特にタカビシ化学のハクキンカイロ指定NTベンジンをご利用の方の中で栓ができていない方が多いようです。NTベンジンの注ぎ口は、少し閉めると上記写真2のあたりくらいまで閉めたところで、栓がひっかかってそれ以上閉まらなくなるように感じます。が、これはタカビシ化学がわざわざそのようなつくりにしているのです。その状態のまま、さらに力を入れて再度注ぎ口を時計回りにひねると、カチッと音がして、さらに注ぎ口が回ります。
NTベンジンの注ぎ口がこのような構造になっているのは、注ぐときにうっかり回しすぎて栓が外れるのを防ぐためで、よくよく読めば容器についている説明書に説明が書いてあります。

きちんと栓ができていない状態で容器を保管しておくと、中身のベンジンがどんどん蒸発して無駄になるだけでなく、地震などで倒れたときに火災を起こす可能性もあります。必ず、上記写真1の状態にして傾けても中身が出てこないことを確認してから保管するようにしてください。
どうしてもきちんと栓ができない、栓をしても傾けたとき中身が出てきてしまう、という場合、容器が不良品である可能性は0.00001%くらいです。不用意に扱うと火災をひきおこす可能性のある燃料の容器は特に厳重に製造販売されているので、使用方法が誤っている可能性が大です。どうしても栓ができないときは、

よいこはおとなのひとにこのぺーじをよんでもらって、そのおとなのひとといっしょにつかおうね。


あとがき おうちの方へ

通販サイトで東工薬以外のカイロ用ベンジンのレビューとかも見てみたのですが、そもそも注ぎ口が注ぎ口だと分からなくて、毎回注ぎ口を全部外して注油して注ぎにくいとか言っている人(これは東工薬ユーザーにもいました)、容器と栓の間から燃料がしたたり落ちてくる(これも東工薬)とか、栓ができない栓をしても中身が減る、栓をしたのに倒したら中身が出てきた容器が不良だとかいうレビューがいっぱい出てきて驚きました。
東工薬以外だとNTベンジンでそういうレビューが多かったです。中栓がついていてさらに二重栓という、カイロ用ベンジン以外ではあまり見ることのない珍しい構造になっているためにこのようなレビューが増えるのでしょう。