旧型機に現行火口をつけると、火口の性能が上がっているので過熱することがあります。要するに、快適でないくらい熱くなりすぎて、そして、早く反応が終わります。
これは、旧型機はフタの穴の部分がかなり多く、酸素が大量に流入して反応が促進されるためです。なので、フタの穴の一部をアルミテープでふさぐとよい、という方法を2006年初頭頃に紹介しました。
が、その後、サイト作者が使用したアルミテープ、ニチバンAL-50の紹介ホームページが更新され、耐熱性はない、と、はっきりと記載されました。
なので普通だったら、ニチバンAL-50や姉妹品のニチバンAL-30ではなく、耐熱性のある他の製品をおすすめすべきなのですが、耐熱性のあるアルミテープは非常に高い。カイロ用に2,30cmくらい使うだけなのに、そんな金額を出すのはなんか微妙。と思える程度には高いのです。
具体的にはAL-50は2mで375円程度なのが、同じニチバンの耐熱アルミテープNo.950は50mで2980円程度。もちろんNo.950は50mもあるので、1mあたりの単価はたいして変わりませんが、一般家庭で耐熱アルミテープを50mも使い切る用途があるのかどうか。なおサイト作者のAL-50は2mだけれど17年経ってもまだ全部使い切らずに残ってます。
で、サイトのほうにはもう書いてありますが、あのときニチバンAL-50を貼った旧型ハクキンカイロですが、今でもアルミテープは剥がれずにそのまま使えています。今は二番手三番手くらい、カイロ1個では寒すぎそうなときに念のためもう1機点火する程度の使い方だったのですが、それでも17シーズン使われたのに、ニチバンAL-50はあのときのまま、今でも普通にハクキンカイロに貼り付いていて、剥がれる気配はありません。
そこで、今シーズンは、しばらく半分ご隠居状態だったこの機体を再び引っ張り出してきて、メイン機としてシーズン中毎日使うようにしました。
当時の記述にもありますが、どこにどうテープを貼り付けたほうが調子がいいのか何度か貼り直して試したため、最初とはテープの位置が変わっていますが、同じ機体です。また、2006年以降は張り替えはおこなっていません。たぶん)
耐熱性がないというニチバン公式からのアナウンスですが、18年くらい経過しても特に接着剤部分が痛んだとかそういう感じはありません。というか、1シーズン持てば実用上は十分だと思います。
なお、アルミテープを貼った場合、めっきが剥がれやすくなる可能性はあります。このような対応をとらなければならない機体は古いものが多いので、めっきそのものが劣化していたり、そもそも古い時代なのでめっき自体があまりよい品質のものでない可能性もあります。
このほかの注意点としては、フタの内側にホコリがたまりやすくなります。アルミテープの接着剤が、フタの穴の部分で露出しているので、そこにホコリが着く。するとそのうち、ホコリがホコリを呼んで吹きだまりのようにホコリの集まりがどんどん成長していきますが、普通に掃除をしていれば気にはなりません。
旧型機の過熱を抑える方法としては、やはり当サイトでも紹介のあるとおりタンクのクチに穴をあけたアルミ箔を敷く方法や、火口の底の穴の部分にやはり穴をあけたアルミ箔を敷くなどの方法がありますが、当サイト作者が主に使用しているのは上記のとおり、フタにアルミテープを貼る方法です。火口やタンクのクチに穴あきアルミ箔を敷く方法は、無意味だとは思いませんが、微妙な穴の開け方の調整が、フタにアルミテープの場合と比べて難しそうだと感じます。また、ベンジンカップが使えなくなってしまうのもデメリットの1つです。
フタにアルミテープの場合、現行機種と穴の大きさと量がだいたい同じになるようにすればいいし、面積も広いので微調整も楽です。
なお何度も書きますが、この方法はハクキンカイロ株式会社が推奨する方法ではありません。貼り方がよくないと、立ち消えしたり、温度が低くて快適でなくなったりします。自分に合った量と貼り方をいろいろ工夫しましょう。
“旧型機にアルミテープ 続報” への2件のフィードバック
僕はアサヒペンのアルミテープEXを蓋の裏から貼って使っています。耐熱ではありませんが使えてます。できるだけキレイに片側は胴体部分反対側は胴体と内側羽部分に貼ってちょうどいい感じです。
接着剤にフリースの毛やホコリが付くかと思いましたが2ヵ月使ってほとんど付いてなくて綺麗なままですよ~。
正直、アルミテープなら大丈夫な気はします。メーカーとしては耐熱性はない、と、アピールするしかないだけで。
当サイトで使用のAL-50も、当時は耐熱性に関するはっきりした表記はありませんでした。