もっと!活用編

ここでは、ハクキンカイロ公式の使い方ではないけれど、こんな使い方があるという使い方を紹介します。
当然ながらどれもハクキンカイロ非公認の使用法です。利用にあたっては自己責任でお願いします。


寝るときもハクキンカイロを使いたい!

公式には、ハクキンカイロは就寝時は使えないことになっています。低温やけどの恐れがあるためです。
湯たんぽやあんかなどは使えるのにハクキンカイロがだめなのは、眠っているとき、人間は熱すぎるものを本能的に蹴り出すようになっているのですが、ハクキンカイロは小さすぎるので、蹴り出すことができないのです。

だったら、大きくしてしまえばいい。というわけで、ハクキンカイロをタオルでくるみ、さらに100円ショップ等で売っている巾着袋に入れてしばり、そのまま布団の中に入れると、低温やけどをせずに済みました。

なお、高齢者、乳幼児、障害者などは、蹴り出す力が弱く、この方法を使用しても低温やけどをする可能性があります。ご注意ください。

テント泊の際などに非常に有効です。

※写真に写っている袋、カイロ、タオルは撮影用に準備したものです。実際に使っているものはボロくなっているので撮影しませんでしたが、撮影用のものは実際に使用しているものとほぼ同じ形状のものを用意しました。

資料編では、レンジでゆたぽんを使う方法も紹介しています
ゆたぽん式は最初は暖かくないけれど、ぐっと冷え込む朝方に強力に暖かくなります。
巾着袋式は安価でずっと暖かいのが特徴です。


水道の凍結防止にハクキンカイロ

真冬に水道が凍って困るとき、この方法でかなり凍結が防止できました。

ハクキンカイロの袋にひもをつけ、点火したハクキンカイロを入れて、ひもの部分を蛇口にひっかけます。

そしてカイロを入れた袋を蛇口に接触させ、蛇口ごとタオルでしばります。

見えませんが、このタオルの内側に点火中のハクキンカイロがあります。燃料の量を調節し、朝方まで反応し続けるようにすると、水道が凍らなくなりました。ただし、この方法が使えるのは、北関東の降雪しない地方くらいまでです。以北の、ガチの凍結対策が必要な地方ではこの方法は意味がないでしょう。
水道の凍結防止には、メーター部分の保温も重要だそうです。メーター部分にタオルでくるんだ点火中のハクキンカイロを入れておくとさらに安全かもしれません。ただし、メーターのガラス部分が高熱になりすぎないようにしてください。

こんな方法をとらなくても水道を少しずつ出しておけば等のご意見があるのは承知していますが、外水道が洗濯機に直結で、水を出しておくわけにもいかないような物件は結構あります。

※当サイト作者宅の外水道はそんなわけでうまく写真が撮れる形状ではなかったので、写真は他の場所で撮影しました。これらの写真はやり方の説明用で、実際にこの水道で凍結防止のためハクキンカイロを使用したわけではありません。


究極の選択? 凍死か指定外燃料か

冬山で遭難していよいよハクキンカイロの燃料が尽きたときに、たまたま自動車用ガソリンとしみ抜きベンジンと燃料用アルコールと消毒用アルコールがあった場合、どれかを使って寒さをしのぐかそれとも凍死するかという選択に迫られた場合のおすすめ燃料を紹介します。

サイト作者のおすすめは
1位 ホワイトガソリンやZippoオイル
2位 しみ抜きベンジン
3位 消毒用アルコール(濃度95%以上)
同率4位 自動車用ガソリン ※カイロが痛む、燃料用アルコール ※人体に有害
です。理由も順に説明します。
まず、ホワイトガソリンやZippoオイルは海外向け説明書に使えると書いてあるので使用には全く問題ありません。
しみ抜きベンジンは、持続時間が短かったり、逆に温度が上がらずだらだら長時間反応が進んだりしますが、最近のベンジンにはカイロが痛むような不純物は入っていないようなので一応使えます。
消毒用アルコールは、市販のものは76〜82%のものが多いのですが、サイト作者が実験したときは着火できませんでした。カイロ用燃料とかを足して点火しやすくすると点火できるかもしれません。濃度95%のものは点火できました。ただし、非常ににおいます。使いはじめはそうでもないのですが、反応が進み、燃料が減ってくるとものすごいアルコール臭がします。世の中にはアルコールを使うとアルデヒドがー!みたいに騒ぐ人もいますが、サイト作者はアルデヒド臭は感じませんでした。が、とにかくアルコール臭がすごいことだけは確実です。
そして最後に、どちらもおすすめできない燃料用アルコールと自動車用ガソリンです。どちらもはっきり害があります。燃料用アルコールは人体に害があるし、自動車用ガソリンはカイロが痛みます。
自動車用ガソリンには実在ガムという、ホワイトガソリンには含まれない不揮発性成分が添加されています。ガソリンの強制規格では最大量で7%までのようです。自動車用ガソリンを使うと、この実在ガムや他の揮発しにくい添加剤がどんどん綿にたまっていき、最後は燃料が入らなくなって使えなくなります。火口にも少なからずダメージがあるでしょう。
古いハクキンカイロの説明書には、綿に不純物がたまったらクチを外側にしてカイロを振り、中の不純物を振り出す、という対処法が載っています。この方法を使うといくらか綿の延命が図れるかもしれません。あと、自動車用ガソリンはカイロ用ベンジンよりにおいは強いです。
燃料用アルコールにはカイロを痛める成分は含まれていませんが、主成分のメタノールはアルコール蒸気を浴びても、それを吸っても、皮膚に触れても有害です。ハクキンカイロSTANDARDに入れられる分では大人の致死量には達しないことや、大部分は反応してなくなり、アルコール蒸気になる分は少ないことを考えると、そこまでの危険性はないかもしれませんが、サイト作者には判断できかねます。使用後に無事生還できたときには、当サイトに使用レポートを寄せていただけるとありがたいです。
どうしても燃料用アルコールを使わざるを得ない状況のときは、メタノールを吸収したときに特徴的な症状(悪心、嘔吐、めまい、酩酊、視力障害、呼吸困難、意識障害等)が発生したらただちに使用を中止してください。吸収してすぐは症状が出ないこともあるので、救助された際はカイロに燃料用アルコールを使ったことを伝えるか、救助されたとき意識がない場合に備えて書き置きをしておくことをおすすめします。
もちろん、強いアルコール臭がします。
遭難が長期に渡る可能性がある場合などは、カイロをより延命させることを優先し、燃料用アルコール→自動車用ガソリンの順で使うのが最適解になるかもしれません。その判断はケースバイケースになると思います。


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