使用編で説明したとおり、ハクキンカイロ用の袋がない場合、たいていは軍手や手袋や伝線したストッキングなどで代用できるので、代用袋に困ることはそれほどありません。が、カイロベルトを使わず、首から下げたい、あるいは中身が飛び出ないような構造のものが欲しい、となると、極端に候補が減ります。
ネット通販などでは使用できそうな袋を売っているところもあるようですが、送料等を考えるとあまり得策とは言えません。
入手が比較的簡単で、サイト作者が試してみて、これは何とか使えそう、というものを並べてみました。
なお、サイト作者のつけた条件は、
(1) ハクキンカイロが入れられて、カイロの熱で変質しないこと。
(2) 通気性があること(通気性がないと立ち消えしてしまいます)。
(3) 封ができるか、口を簡単に縛って中のカイロが飛び出ないようにできること。
(4) ファスナー等、金属部分のないこと(金属部分が過熱してやけどの危険性が増すため)。
(5) ヒモがつけられること。
の5つです。
前述したとおり、(3)(4)(5)の条件さえ外せば、軍手でも何でも代用品として使えるのですが、この3つの条件がどうしても外せないという方のために探してきた製品がはこちらです。
左から順に、ハクキンカイロ点火芯付A(現行のハクキンカイロSTANDARDと大きさは同じです)と、その下にあるのは現行STANDARD用フリース袋、
そして、100円ショップで販売中のプチ巾着、ダイソーのニットペットボトルカバー、一番右はハクキンカイロ点火芯付A用の別珍袋(現在は販売されていません)です。
別珍袋は大きさの比較のために一緒に撮りました。
いろいろ探し回ったのですが、全国で比較的簡単に手に入れられて、ハクキンカイロに合いそうな大きさの袋は、2024年現在、これしか見つかりませんでした。
左から2番目のプチ巾着は、サンリオの「#世界クロミ化計画」というシリーズの商品で、ダイソー、セリアなど、比較的あちこちのチェーンで扱っています。ただし、柄はこれ1種類しかありません。大きさはハクキンカイロGIANTにちょうどです。つまり、どのハクキンカイロも、この袋にはおさまりますが、STANDARDやminiには少しだけ大きいです。材質はポリエステルです。この、サンリオの袋は数日使いましたが特に熱による損傷等はありませんでした。
ニットペットボトルカバーの材質は綿、ポリエステル、ポリウレタン。紐:ポリプロピレン。留め具:ポリアミドです。
純正別珍袋や上記ニットペットボトルカバーにはついている、袋が勝手に開いて中身が飛び出すのを防止するためのパーツ(コードストッパー)がないのが気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは手芸店などで入手できます。
ペットボトルカバーは、「のびる」とか「600mLサイズ対応」などと書いていないものを選んだほうがいいです。伸びるものは伸びすぎて、ひもを使ってぶら下げて使うときに位置調整が困難になります。写真のものはダイソーオリジナル商品で、ダイソーのみの扱いになります。
ダイソーのパーティー用品売り場には、下の写真のような白い袋も売っています。上記のサンリオキャラクター柄のものと大きさはほぼ同じで3枚入りでした。原材料は、ポリエステル、綿、レーヨンです。商品タグに洗濯不可の表示があります。
なお、レーヨンの材料は紙です。水濡れには大変に弱い素材ですのでご注意ください。洗濯不可なのも同じ理由です。
こちらの袋も数日間使用してみましたが、熱による損傷はありませんでした。
かつては、カイロ袋などの名称で、このくらいの大きさの巾着袋はわりとあちこちで売っていたのですが、現在は全く製造販売されていないようです。また、コンビニドリンクのオマケでペットボトルカバーなどがついてきたこともあって、それの350mL用がハクキンカイロにぴったりだったのですが、そのような製品も今は全く手に入りません。
上記の袋類はサイト作者はまだ耐久テストのようなものは行っていないので、どなたか使用された方のレポートを募集します。
セリアのパーティー用品コーナーにも似たような袋が売っています。セリアのものは2枚入りです。ダイソーもセリアも、比較的大型店でないと扱いがないようです。
通販で入手可能なものとしては写真中央のベルベット袋があります。なお写真左はハクキンカイロ点火芯付A、右はハクキンカイロ点火芯付A用の別珍袋(現在は販売されていません)です。
この袋は、Amazonで購入しました。10枚や50枚単位での購入になります。50枚で1760円でした。(2023年現在)海外発送のため、到着にはかなり時間を要します。サイト作者が購入したときは10日弱で届きました。
大きさ的には、GIANT以外の全機種が入ります。(DELUXE(終売)やスポーツ用S(終売)も入りました)
「ベルベット 巾着 10x12cm」等の検索で見つかるかと思います。
生地は結構薄手で、上の写真のように、カイロを入れると少し透けて見えますが実用上は問題ありませんでした。また、約1シーズン使ってみましたが、特に劣化することもなく使えました。
純正別珍袋についている、袋が勝手に開いて中身が飛び出すのを防止するためのパーツ(コードストッパー)がないのが気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、これは手芸店などで入手できます。
参考のため、上記の純正別珍袋の大きさは8.4cm×12cmでした。他の使用可能な製品で探すときは、これをめやすにするとよろしいかと思います。
使用した結果、このページで紹介したものは、熱で極端に劣化が早まるものはなさそうですが、参考のため、このページで紹介した各袋及び純正フリース袋に使用されている素材の耐熱温度をネットで調べてきました。耐熱フリースと同程度以上の耐熱性があれば実用上は十分かと思われます。
ニットペットボトルカバーの材質は綿、ポリエステル、ポリウレタン。紐:ポリプロピレン。留め具:ポリアミドです。ペットボトル用なのである程度は耐熱性はある素材で作られていると思いますが、ポリウレタンは耐熱80℃くらいだが、耐熱処理を行うと耐熱150℃くらいになりそうです。ポリエステルの耐熱温度は約150℃から180℃程度。ポリアミドは耐熱250℃です。
ポリエステルの耐熱温度は150〜180℃です。参考のため、たとえば綿は、235℃で分解、約275℃〜456℃で燃焼します。
レーヨンの耐熱温度は200℃以上で、これを超えると着色分解します。
ハクキンカイロの純正袋に使用されているフリースの原料はポリエチレンテレフタラートで、耐熱70℃ですが、ハクキンカイロ用のものは耐熱処理をされたものだと考えられます。耐熱処理を行うと耐熱200〜220℃になるそうです。