正式名は、「背当式強力暖房具Sunpad」というようです。既に終売のモデルです。
パッケージです。当時のハクキンカイロのパッケージをそのまま巨大化したような箱です。
本体(背嚢部分)とカイロです。このように、カイロを中に入れて使います。背嚢の中には金属板が入っており、これを通してカイロの熱が背負った人の背中に伝わるしくみです。
背嚢の反対側についている表示です。
背嚢自体はそんなに大きくなく、縦26cm×横14.5cm。重量はカイロ込みで220gでした。
パッケージを見ても分かるように、主にスキーヤーを対象にした商品のようです。
添付のカイロ本体はハクキンカイロ点火芯付Aですが、フタの穴の大きさや形が、通常の点火芯付Aよりかなり多く、大きくなっています。
写真のものは、サンパッドとのセットになっていた本体です。背景にあるのはサンパッドです。
このカイロ本体には「高温放熱型点火芯付」といいますが、単体売りされたことはなく、サンパッド添付品としてのみ出荷されたようです。
本体とフタ上部です。穴の数(4個)は、通常モデルと同じですが、大きさがかなり大きいです。
フタの側面です。穴が2つあいているのが分かります。通常モデル(点火芯付Aや3R、PEACOCK、STANDARD)は、ここには穴はありません。孔雀の羽の付き方も通常モデルと違います。通常モデルは、孔雀の体本体は模様だけで穴はあいていませんが、このモデルはこの部分も穴になっています。羽の数は9つで、通常モデルと同じです。
表面の孔雀の羽の穴の形と数は、3RやPEACOCKと同じでしたが、側面と上底がPEACOCKと違います。その後、STANDARDでは孔雀の胴体部分も穴になったので、先祖返りしたようにこのモデルに逆に似てきています。
このカイロは燃料消費がかなり大きく、25mlで12〜15時間という表記があります。通常モデルの2倍近く早く消費することが分かります。ということは、熱量もその程度は大きくなるでしょう。
手で持ったりすると熱量が多すぎるという注意も説明書にあります。
使っていないのでわかりませんが、高温で発熱させるため、火口の痛みも通常モデルよりは早いと思います。
専用サンパッドなしでどうしても使用したいという場合には、側面の穴全部と、上部の穴の半分くらいをアルミテープでふさがないと、とても熱くて使えそうにありません。テープの量は適当に調整してみてください。どうしてもというのなら、STANDARD用袋は使えます。
そのほか、カップや火口もSTANDARD用が使えます。
「サンパッド」「SUNPAD」は、1969年に商標登録出願され、1972年に登録されています。
この製品とほぼ同じ用途の製品を松下電器産業が出しています。この背中に背負うカイロは松下が元祖でハクキンカイロは後発のようです。松下のものについては、ナショナルカイロのページをごらんください。
1.各モデルの比較 2.燃料及びオプション 3.非純正オプション 4.ナショナルカイロ 5.各モデル比較表
6.点火の様子 7.大正モデル 8.昭和初期モデル 9.ポケット暖 10.サンパッド
11.高温放熱型点火芯付 12.点火芯付A 13.こはる 14.コンパクト 15.ハクキンカイロA(赤函)
16.ハクキンカイロA(青函)
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